ひと昔前まで、本棚は単に「本をしまっておくところ」でした。形は長方形で背が高く、色は薄いブラウン、柄は木目調――多くの方がぼんやり思い描くのは、そんなイメージではないでしょうか。
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アイテムをより引き立たせるカラーを選ぶことも重要ですね。 |
選ぶのが難しくなった本棚
しかしインテリアへの関心が高まったこともあり、今日では実に多様なデザインが見られるようになりました。バリエーション豊かに変貌を遂げた本棚を見ていると、選ぶのが楽しくなる一方で、「どれを選べばいいのか……」と途方に暮れてしまうほどです。
いまや本棚は収納家具としての枠を超え、インテリアの主役のひとつと言えるでしょう。今回は、人気のインテリアテイストとしてすっかり定着したモダンスタイルのお部屋を作るにあたって、どのように本棚を選べばいいのかをお教えします。
「見せる」を意識したデザイン
まず重要なのは、部屋全体をどういったイメージで統一するか。ガラスやアルミ、スチールなどの無機質な素材を使い、直線的なラインで構成・表現されるスタイルは、都会的で大人な雰囲気を感じさせます。シックな色を選べば、高級感や重厚感を演出できます。
本棚でも、そんなモダンスタイルに合うイメージの商品が多数販売されています。デザインで支持を集めているのは、フラップ扉付きのもの。表側にお気に入りの雑誌を並べて自分だけの「見せる収納」にできるところが人気の理由でしょう。表紙がそのまま装飾になるので、モダンインテリアの主役として存在感を発揮してくれます。
「見せる」というポイントで言えば、回転式の本棚もモダンスタイルにマッチするインテリアです。こちらは棚の前後左右の四方に本を収納置くことができるため収納力抜群、かつ省スペースでもあるので、機能性の点でも評価されています。
モダンタイプの本棚は人気があるので、高さも色も形も、いろんなバリエーションがあります。複数組み合わせるもの、床から天井まで壁一面を活用するもの、ローボードとセットになったもの――。いずれも「見せる」ことを意識したデザインが特徴です。
本棚はアクセントカラーで選ぶ
色合わせを考えるうえで大事なのは、他のインテリアとの調和です。そこで意識したいのが、ベースカラー(基調色)・アソートカラー(従属色)・アクセントカラー(強調色)という考え方。この3つの組み合わせがマッチしていれば、自然と上手なカラーコーディネートになります。
・ベースカラー……全体的な雰囲気を決める色。部屋でいえば床や壁の色がそれにあたります。
・アソートカラー……ベースカラーを引き立てつつ全体をまとめる色。ドアやクローゼットの扉、窓枠などの色だと思ってください。
・アクセントカラー……文字通り全体にアクセントをつける色。ここにベースカラーと対照的な色を選ぶとメリハリが効きます。
たとえばフローリングが明るめのブラウンなら、アソートカラーはやや濃い色のブラウン、アクセントカラーはさらに濃いダークブラウンにする、といった具合です。3色の組み合わせをグラデーションにすれば、お部屋全体の調和をとることができるのでおすすめです。ダークブラウンと白の組み合わせもクールですね。モダンなお部屋にカラーを持ってくる場合は、同系色にしましょう。色調の異なる家具が混じると、統一感が失われてしまいます。
「お部屋の主役」を探してください
本棚は本を「しまう家具」から「見せる家具」へと変わりました。現在本棚をお探しの方には、ぜひ長くお部屋の主役として見せたくなるような一品を探してほしいですね。 |