断捨離でモノにとらわれない生き方を
モノへの執着を捨て、住まいや暮らし、そして自分を整えようという考え方――「断捨離(だんしゃり)」。ただの片づけ術ではなく、不要なものを捨てて心の足かせを取り払おう、すっきりと前に進もう、という整理整頓のススメです。
この断捨離、一時期は雑誌で見ない日はない(特に女性誌!)というほどの大ブームでした。「モノを捨てる=ゴミを増やす」であるにもかかわらずここまで支持されたのは、多くの現代人が「ストレスから解放されたい」、「すっきりと生きたい」と思っていることの証のように思えます。
そんな断捨離を、本棚で実践してみてはいかがでしょう? 必要な本だけを収納したコンパクトな本棚をひとつ作る。モノへの執着から解き放たれるうえに、"本当の自分"とのうれしい出会いも待っています。
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本とあなたの関係を見つめ直すことで、ストレスフリーな生活が待っているかも |
断捨離後の本棚は「本当の自分」
本棚断捨離の手順はご覧のとおり
1、 |
絶対に捨てられない、大事な本の数を数える。 |
2、 |
その数より少し多いくらいの本が収まる本棚を買って収納する。 |
3、 |
新しい本を読み終えたら、本棚に入れる前に「今ある本よりも自分にとって大事な一冊だろうか?」と自分に問うてみる。 |
4、 |
大事だと思ったら、今ある本と入れ替えて収納する。 |
“少し多いくらいの本が収まる”スペースは、どの本が大事か決められない、時間がたったら答えが出そう、というときの一時保管スペースとして活きてきます。 |
3と4を繰り返していくと、自然と大事な本だけが残っていきます。できあがった本棚はまさにあなた自身の縮図。何に涙して、誰を師と仰いで、どんな考えに影響を受けたのか……。客観的に本棚を見てみると、自分でも気づいていなかった好みや価値観が浮かび上がってきて、人生の確かな方向性まで示してくれるかも!?
もし10代の頃に読んだ本が多ければ、自分の礎(いしずえ)はそこにあるのだと再確認できます。もし絵本があるなら、幼少期の記憶を忘れたくない……という深層心理がはたらいているのかもしれません。モノから解き放たれて心が軽くなるうえに、新しい発見もある。「本」という、趣味が強く出るモノを仕分ける「本棚断捨離」ならではの効果です。
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本棚にはいつも必要な本だけをキープ。人生を調えてくれる「本の新陳代謝」を! |
減らすことよりも「仕分け」が大事
とはいっても、「自分は好きな本に囲まれていたいんだ!」という人もいるでしょう。ずらりと並んだ蔵書から一冊をとってパラパラめくり、「あのときはこうだったなー」と思い出を発掘してみたり。そんな時間も楽しいですよね。
数を減らすのはちょっとハードルが高いな、と感じる人は、数を気にせずに本を仕分けてみましょう。必要か不要かをはっきりさせていくことで、散らかった雑念や余計な感情が取り払われていつのまにか無心になり、終わったら心のなかのいらないものまで捨ててしまったようなすっきり感を得られるでしょう。
どんな人でもストレスを抱えずにいきいきと過ごしたいもの。断捨離は、数を減らすことではなく不要なモノを手放す考え方でもあります。そんな本好きのあなたに「本棚断捨離」をオススメします。
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過去や未来ではなく、「現在のあなた」に必要な本を見極めるのがコツ! |
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